求人情報から、アパレルで転職したらヤバい企業を見分けるポイントを伝えたい。
どんな業界でも、ブラック企業と呼ばれる企業は存在します。
アパレル・ファッション業界もご多分に漏れず、「長時間労働・サービス残業・休日出勤・パワハラ」が跋扈している企業がいまだに数多く存在すると言っても過言ではありません。
入社前は印象が良かったのに、いざ入社してみたら全然聞いていた話と違うとなっては大変困ります。
すぐに次の勤め先が見つかれば良いのですが、焦って再度転職活動をすると、条件面に妥協が出てしまい良い転職になることは考えられません。
今回は、求人情報から「ヤバい」企業かどうかを見分けるポイントをお話します。
100%の確度とは言えませんが、様々な企業の求人情報と中の実態を見てきた経験から、参考になることは間違いありません。
「履歴書が手書き指定」の企業は、なるべく避けたほうがいい。
最初に注意してほしいポイントは、履歴書の形式です。
10年以上前から、履歴書をWord等で作成して、PDFファイルを企業へ送る応募形式が増えてきました。
この誰もがPCとITをある程度使う時代において、履歴書を手書き指定している企業はオススメできません。
アナログ主流で、ITリテラシーが低い職場の疑いあり。
なぜ手書き指定を避けたほうがいいのか。
それは企業のITリテラシーの低さと精神論文化が思い伺えるからです。
手書きの履歴書にこだわりを持つというのは、決して悪いことではありません。
自社への応募に手間をかけられるのか見たいという、採用担当者の考えがあるのかもしれません。
しかし、現代において手書き指定というのは、最低限のPCスキルを持たない応募者も引き寄せることになります。
手書きの履歴書では、転職活動の効率も落ちる。
手書きの履歴書にこだわった転職活動は、非効率です。
手書きの履歴書を作成し、写真を貼付して郵送するだけで4〜5日かかることになります。
これは応募者に取っては無駄な時間と言わざるを得ません。
郵送せずにメールで送るだけで切手代や郵送にかかる時間を節約することができます。
普通以上にITリテラシーを持っている優秀な人材がわざわざ非効率な手法を推奨している企業へ応募したいとは考えません。
ハローワークに年中求人を出しているアパレル企業は、かなり怪しい。
次のポイントは求人情報をどこに出しているかです。ハローワークに頼った採用活動をしている企業も「ヤバい」と考えられます。
高年収希望で優秀な人材は、ハローワーク以外で求人を探すもの。
あえてハローワークに年中求人を出しているのには、それなりの理由があります。
常に人不足だが、採用広告を出せない企業である可能性が高い。
ハローワークに求人を出すのに、費用はかかりません。
長期間求人を出すことも可能です。
これは企業の採用担当にとっては夢のような話です。
一般的な求人情報サイトに広告を出す場合は、期間単位で広告料を支払うか、採用者が決まった時点で広告料を支払う形になります。
転職エージェントに人材募集を依頼すると採用者の初年度年収の30%程度をエージェント企業に支払う形になります。
人は欲しいけれど、費用をかけたくない。そんな採用担当者の意図が透けて見えるからです。
ハローワークと求人情報サイトを併用している企業は少し安心できますが、ハローワーク以外に求人を出していない企業には慎重になる必要があります。
ハローワークに出ている求人は、年収面であまり期待できない。
ハローワークに高年収求人が出ることは、あまりありません。
「高年収=優秀で成果を出せる人材」のため、企業もお金をかけてでも欲しい人材だからです。
また、ハローワークからの応募は書類選考だけであっても応募を受け付けて合否連絡をしなければならないので、高年収求人に応募が殺到すると、採用担当者は選考に多大な労力を使うことになっていしまいます。
「年収◯万円〜◯万円」のように、年収レンジがあって最大値が高い求人があっても、あまり期待しないでください。
みなし残業の時間が長いアパレル企業は、ちょっと怪しい。
次のポイントは「みなし残業時間」です。
「月◯時間分の固定残業手当が毎月の給与に含まれている」といった求人情報はアパレル・ファッション業界では珍しくありません。
大事なのは、その中身です。
長時間労働が横行している可能性がある。面接時に必ず確認を。
しっかりした企業であれば、規定時間を超えた分の残業代はきちんと支払われます。
しかし、企業がその姿勢であっても、現場ではサービス残業が当たり前になっているケースがあるので要注意です。
気になる場合は、面接時に面接官に確認をしましょう。
面接官が実情を理解していないケースもありますが、一次もしくは二次面接では現場担当責任者が面接官を兼ねるものなので、情報を得られるはずです。
固定残業代がしっかり入っていて、固定給が高い場合もある。
みなし残業制度があるとしても、企業によってはその分毎月の給与額が他社と比較して高い場合もあります。
前述した規定時間を超えた分のサービス残業がないとして、給与額とみなし残業時間に納得できるのであれば「ヤバい」とは言えなくなります。
転職後時間がたち、環境に慣れて自分のペースで業務を進められるようになれば、残業しない分他社で働いたときよりも短い労働時間で高い給与を得られる可能性も十二分にあります。
最後に。「ヤバい企業かも」と想定していれば選考時に強い。
今回は、求人情報から「転職したらヤバい」可能性がある企業を見分けるポイントについてお話しました。
ポイントに当てはまる企業すべてが「ヤバい」とは限りません。
しかし、応募・選考にあたって慎重になるべき、身構えておくべき企業であることは間違いありません。
今回挙げたポイントを素に面接で積極的に質問をして、最終的な判断に役立ててほしいと思います。