アパレル・ファッション業界の転職の山場、現職に退職を伝えるタイミングは?
アパレル・ファッション業界で転職活動する人が絶対に避けられないステップ、それは「退職」です。
この中でも一番大変なのは、在籍している企業へ退職の意思を伝えることです。
怒られるのではないか、がっかりさせてしまうのではないか。。。
頭の中にネガティブなイメージばかり浮かんできて、なかなか退職を言い出せない人もいます。
近年「退職代行サービス」なるものも生まれていますが、これまで一緒に仕事をしてきた人たちとの関係性を考えると、直接自分自身で退職の意思を伝えることをおすすめします。
今回は、退職の意思を伝えるタイミングや考え方についてお話します。
ベストのタイミングは、内定が出た後!
転職活動をしている人は、気持ちの大小はあれど、退職したいという気持ちがあるから活動をしています。
「何を言われても残らない!転職するんだ!」と意思の強い人でもない限り、退職の意思を在籍している企業へ伝えるのは転職先の企業からの内定が出たあとがベストのタイミングです。
内定が出たあとで退職を絶対にすると決意しているのなら、希望の退職日を必ず伝える。
退職の意志を伝える時には、具体的な対象希望日を必ず伝えましょう。
法律上は2週間前と定められていますが、職場の職務規定で1ヶ月前や3ヶ月前としている企業もあるので、事前に調べておくことが必要です。
この時注意してほしいのは、自分の都合だけを優先させないこと。
いくら法律で定められているとはいえ、職場の繁忙期に周囲のことを考えずに退職を断行するのは円満退社ではありません。
アパレル・ファッション業界の場合、企業を超えた横のつながりを持っていることもあるので、万が一にでも、尾ひれのついた悪い噂が回ってしまわないとも言えません。
この時、次の職場が決まっているのかを必ず聞かれます。
退職の意志が固いのであれば、正直に次の職場が決まっていると伝えても問題はありません。
内定の受諾をしておくと、迷いなく退職が進められる。
転職先企業から内定がでただけでは転職が決まりません。
内定時に企業から提示される条件にたいして受諾して初めて、採用が決定します。
この「内定受諾」を退職意思の話をする前にするかどうか、これは人それぞれです。
内定受諾をした場合は、応募先企業も受け入れに向けて動きます。
(名刺の手配、PCの手配、座席の準備、OJTの担当者設定等)
一度内定受諾をしたにも関わらず取り消しを求めるのは、社会人として非常に失礼な行為です。
アパレル・ファッション業界における応募者の信用度をなくす行為でもあります。
内定受諾をしておくと、あとには引けない状態になっているので、迷いなく退職の意志を伝える事ができます。
転職か残留か迷っているなら、内定が出ていることは言わずに相談してみるのもひとつの手。
逆に内定受諾前に退職の意思を伝えることのメリットもあります。
それは応募者が転職をまだ迷っている状態の時です。
在籍企業に退職の意思を伝えたときの反応や引き止めを見て、最終結論を出すのは悪いことではありません。
「絶対に退職します」という言葉は出さない。
迷っている人が退職意思を伝える時に注意してほしいのは、言い切らないことです。
「絶対に退職します」や、「次が決まっている」と言ってしまうと在籍企業が自ら身を引いてしまい、退職せざるを得ない状況になるかもしれないからです。
「誘いをうけていて、少し迷っている」「今の職場で働き続けることに迷いがある」等、少し曖昧な表現にとどめておくことです。
現職で満足できていない点を改善するための交渉にしても良い。
転職活動をしている人は、少なからず現状に不満を持っています。
年収、人、設備、福利厚生。その内容は人それぞれです。
内定を決めて受諾する前に退職の話を出すのは、この不満を改善する交渉機会とも考えることができます。
交渉の結果、不満を解消した上で残留をする。
これも一つの転職活動の結果として良いことだと言えます。
ただし、退職の意思を伝えながらも引き止めにあい、残留を決めた場合、少なからず悪い印象を持たれてしまうことは覚悟しましょう。
「不満を感じたらすぐに辞めてしまうのではないか」と思われて良いことは何もありません。
残留を決めたなら、以前にも増して真剣に仕事に取り組んでいるという姿勢は必ず見せなければなりません。
最後に。「退職の意思を伝える=退職」の覚悟を持って。
今回は、退職の意志を在籍企業に伝えるタイミングやポイントについてお話しました。
必要なのは、「中途半端な気持ちで話をしていない、最終的に退職になっても構わない」という覚悟です。